| 鹿目まどか | ごめんなさい！ わたしたち、学校に残ってたものだから……！ |
|---|
| 美樹さやか | 何がごめんよっ！ 遅すぎるよっ！！やっぱりまどかたちなんて待ってないで、もっと早く入るべきだったんだ！ |
|---|
| 巴マミ | ちょっと、美樹さん。落ち着いて！こんな大きな建物で、弱ってる人も大勢いる場所よ。冷静にならなくちゃ！ |
|---|
| 美樹さやか | 冷静になんかなってられないですよ！急いで魔女を探し出さなきゃ！ |
|---|
| 佐倉杏子 | 落ち着けって、さやか！ あわてたって何も解決しないだろ。 |
|---|
| 気配からして、今回の相手はかなり手強いんだぜ。オマエみたいなヒヨッコじゃ返り討ちがオチだぞ。 |
| 美樹さやか | そんなのんきなこと言ってられない！いざというときは……あたし一人で戦ってやる！！ |
|---|
| 佐倉杏子 | ……わかった。それじゃあアタシもいつもみたいに茶化さない。 |
|---|
| 美樹さやか | え？ |
|---|
| 佐倉杏子 | ひとりで魔女退治してた時と違って最近は不思議とアンタらの気持ちがわかるんだ。 |
|---|
| 変だよな？ こんなアタシが他人のこと考えるなんて。自分でもわけがわかんねーよ。たださ……。 |
| オマエにとって、大切な人が入院してるんだろ。心配な気持ちはわかるよ。 |
| でもな、あせって出した行動にろくなことなんて起こらない……。 |
| 落ち着いて、アタシらと行動するんだ。 その代わり、魔女は絶対にやっつけてやるから。な？ |
| 美樹さやか | ……杏子に、今のあたしの気持ちが 本当にわかるっていうの？ |
|---|
| 佐倉杏子 | アタシだってさ、魔法少女になったきっかけは……大切な誰かを守りたかったからなんだぜ。 |
|---|
| アタシの場合、それは家族だった。 |
| なのに、アタシが魔法少女になったせいで、逆に死んじまう結果になったんだ……。 |
| 美樹さやか | 杏子、それって……。 |
|---|
| 佐倉杏子 | アタシは、大切なものを守れなかった。 |
|---|
| だけどあの時の大切な人を守りたいって気持ちは本当だった。だから、今のあんたの気持ちがよくわかるんだっ。 |
| さやか……あんたには、大切な人を失う思いはさせたくない。だから、冷静になってくれ！ |
| 美樹さやか | 杏子……わかった。あたし、焦りすぎてたかもしれない。少し頭を冷やすよ……。 |
|---|
| 佐倉杏子 | よし。わかってくれりゃそれでいいんだ。じゃあ、全員で奥に進もうぜ。 |
|---|
| 暁美ほむら | ……。 |
|---|
| 鹿目まどか | ほむらちゃん、どうかしたの？みんなに置いてかれちゃうよ。 |
|---|
| 暁美ほむら | 何で……あの佐倉杏子が美樹さやかのために自分の身の上まで話して……彼女を説得するの？ |
|---|
| ……違う。キュゥべえが言っていたとおり、私の知ってるどの世界とも違ってきている……。 |
| 鹿目まどか | ほむらちゃん？ ほむらちゃん、どうしたの？ 何を言ってるの？ |
|---|
| 暁美ほむら | ……なんでもない。なんでもないのよまどか。あなたには、その……関係のない、ことだから。 |
|---|
| 美樹さやか | くれぐれも気を付けてね、まどか。これから何が起きるのか、もう私にもわからなくなり始めているから……。 |
|---|
| 鹿目まどか | ほ、ほむらちゃん……。 |
|---|
