佐倉杏子 | ほら、ほむら。次があるんだから、この程度でへこたれるな。つうか、今までやったことないって本当かよ? |
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美樹さやか | しょうがないわよ。ほむらは今までは病気で、こういう経験がなかったんだろうからさ。 |
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暁美ほむら | ……あのぉ、ゲームの次はカラオケって、本当に戦いと関係あるんですか? |
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佐倉杏子 | あぁ? 歌でリズム感を養うんだよ。ダンスゲームでさ、オマエのノリの悪さに原因があるとにらんだんだ。 |
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それより次の店はさ、新曲がいっぱいあるとこなんだ。だから、オマエが歌える曲もあるだろう。 |
美樹さやか | あたしは何を歌おうかなー? あ、杏子、今度はあたしの曲、先に入れないでよね! |
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暁美ほむら | で、でも、歌よりは、そろそろもっと直接的な練習をしたほうがいいかと思うんですけど……。 |
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美樹さやか | あ、いっそ三人で歌えばいいのか? チームワークが良くなるかも! |
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佐倉杏子 | お、いいな。それじゃあさ、ほむらも知ってそうな、懐かしい曲を入れようぜ。アニソンとか。 |
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暁美ほむら | あの、私の話を聞いてくれてますか? |
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佐倉杏子 | やっぱ、カラオケこそ大人数で来て、歌うにかぎるな! |
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美樹さやか | あー、わかるわかる。割り勘にできてリーズナブルだしね。 |
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暁美ほむら | ちょっと待ってください! これって本当に特訓になってるんですかっ!? |
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佐倉杏子 | なんだよ、いきなり大声出しやがって。いちおう特訓……というか、考えてやってるだろ? |
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美樹さやか | そう……だね。成果はともかく、こうしてコミュニケーションは図ってるわけだから、息は合ってきてる。 |
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……と思うよ。 |
暁美ほむら | だ、だけど、もっと武器の練習とか魔女との戦い方を研究したほうがいいと思うんですけど? |
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申し訳ないんですけど、なんかお菓子食べたり、遊んだりしてばっかりで、ぜんぜん強くなると思えないんです。 |
佐倉杏子 | んー、だけどよ、最初に言ったけど、アタシはこれって練習をしたわけじゃないからなー。 |
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強くなる努力は惜しまなかったけど、他人に教えることなんて一切考えたことないから。 |
美樹さやか | それを言ったら、あたしも同じだよ。契約して、マミさんに助けられながら今に至るって感じだわ。 |
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暁美ほむら | そ、そんな……。せめて、もう少し身体を使った練習とかしましょうよ。 |
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佐倉杏子 | これは真面目に言うんだが、練習って命がけじゃなくちゃ役に立たないぞ。 |
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アタシらが強くなったのは、やっぱ魔女と命がけで戦ってたからだ。 |
美樹さやか | かといって、あたしら前衛タイプが手加減なしに相手したら、ほむらだと怪我しちゃいそうだもんね。 |
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暁美ほむら | じゃ、じゃあ……どうにもならないってことですか? |
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美樹さやか | あー、あー、大丈夫だよ、ほむら。あたしに任せておいてよ。 |
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あたしにも責任あるしさ、ちょっとアイディアがあるんだ。今度はあたしが教えてあげるよ。 |
佐倉杏子 | なんだよ、それ。まるでアタシのやり方が間違ってるみたいじゃんかよ。 |
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美樹さやか | 話がややっこしくなるから、杏子は黙っててよ。 |
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とにかく! 次はこのさやかちゃんにお任せあれ! |